産経新聞2002年10月20日「産経新聞創刊70周年」特集企画ページで紹介されました。
妊婦のシンボルマークを考案
少子化止めるのは思いやり
多数の励ましに支えられ孤軍奮闘



 おなかが目立たない妊娠初期に、妊婦であることをさりげなく周囲に伝えられることで話題を呼んでいるシンボルマーク「BABY in ME」。女性のおなかの真ん中に描かれたハートが赤ちゃんをイメージ。ほのぼのとしたイラストの周りに、「HAVE A NICE BABY」「BABY in ME」という文字。妊婦へのいたわりの気持ちが表れています。

 こういうマークを作成したいと考えついたのは6〜7年前。仕事仲間でもある私の友人が妊娠して、通勤電車の中でつわりや疲れで気分が悪くても、だれも席を譲ってくれなかったという話を聞いて、ああ、現実はそうなんだなって。気分の悪い女性がいても気付かないか、気付いても貧血とは飲み過ぎて二日酔いなんだろうくらいにしか思われなかったりと、大概は妊婦とは考えないものなんですね」。周りに聞いてみると「臨月の身重な状態になっても、席を譲ってもらえなかった」「満員電車に乗り込むとき、駅員におなかをおされそうになった」なおd、同様の経験は数え切れなかったとか。特に仕事で通勤している女性に多いと言います。

 「妊娠初期って一番不安定なときですよね。大切な子供に何かあったらと、私も友達のことが心配でたまりませんでした」と村松さん。

 とにかく押しつけがましくなく、さわやかでほほえましいデザインをと、あれこれアイデアをしぼって、3年前にようやくマークが完成。同時に自身のホームページを立ち上げて、マークへの理解を呼びかけました。

 初めはTシャツ、キーホルダー、携帯ストラップ、車用ステッカーと利用者の要望に応え、次々とグッズが完成。今年の6月からは、横浜高島屋のマタニティー用品売り場でも、取り扱っています。さらに高島屋各店、遠鉄百貨店、ロビンソン百貨店春日部店、小田原店でも取り扱いが決定。全国8ヵ所の医療機関がミニステッカーを配布、日本助産師会東京都支部では推奨マークとしても認証。

 「最近は、鉄道やバスにも展示してほしいとか、もっとアイテムを増やしてほしいという要望が目立ってきました。女性だけでなく男性にも広まっているのがうれしいですね。

会社の同僚の女性へのプレゼントに喜ばれたって。当初200件ほどだったホームページのアクセス件数も、今では13万件に迫る勢いです。それだけの人がこのマークの存在を知ってくれたと思うと、肩のあたりにズシッと責任を感じますよね」

 「反響が出てくると、収益が出ているように思われるみたで(笑い)。実際はまだそれほど収益はないし、まだまだボランティアの域を出ていません。でも、これでいいと思うんですよ。“BABY in ME”は、私の子供みたいなものだし、その子がこれからどういう道を歩んでいくのか、親の私がしっかり見ていこう、見ていかなければと思っています。お役所や企業に頼って人まかせにしたり、ビジネス本位にとらえちゃうと、私の目が濁ってしまう気がするんです」。当初は自然な広がり方にまかせたいと村松さんは言います。

 「最近よく見かけますよね。体がぶつかっても何も言わなかったり、お年寄りがお年よりに席を譲っていたり、一体いつからこんなになってしまったんだろうって思うんです。そういう光景を目にするたびに自分にも言い聞かせているんです。これはけっして説教ぶるわけではありませんが、人を思いやる心、他人の立場に立って考えることの大切さをもっと分かってほしいなって。バッジを付ける人がいれば、必要ないと思う人もいる、それはその人の自由です。私が言いたいのは、他人を気遣う心を持ってほしいということ。そのことをこの小さなマークから感じ取ってもらえればうれしい」。村松さん自身、一時体調を崩し人にいわれぬ苦しい思いを経験しただけに、思いやりの大切さは身に染みている。

「毎日本当に忙しくって。グッズの発送も私一人でやっているので・・・。多いときで1日20件ほど。でもね、てがかかるのもうれしいものなんです。いろいろ企画するのが好きなんでしょうね。途中でやめようと思ったこともありましたが、そのたびにホームページに寄せられた多くの女性たちの声に励まされてきました。彼女たちの切実な声に接してしまうと、もうやめるわけにはいきません」

 そんな寄せられたメールの中から、さいたま市の女性の声を紹介すると・・・。バッジをお守り代わりに購入し、外出の鞄に付けていったときのことを、こう記しています。

 「帰りの電車で、20代の女性が『座りますか?』って言ってくれたんです。すぐに降りるので、『大丈夫です。ありがとうございます』って断ってしまったんですが、涙が出るほどうれしかった・・・。バッジを購入したのは、席を譲ってほしいとか、優先的に座りたいからということではなかったんです。でも、いざ言われると心強くて、安心したんです。バッジのおかげで精神的に助かっています。(中略)私を助けられた分、他の人の役に立てたら・・・と思っています」

 少子化に歯止めをかけるため、さまざまな対策が練られていますが、社会全体が妊婦への理解を持つことが、何よりも先決。妊婦は、おなかの中にもう一つの生命をかかえているという当たり前の事実を、忘れてはならないのでは。「BABY in ME」の静かなウェーブは、そのことを語りかけています。
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