東京新聞2002年10月6日で紹介されました。
東京新聞2002年10月6日紙面記事
このマーク見たら・・・
席を譲ってもらえませんか
つらい時、バッジやシール着けSOS “脱マタニティ服”世代に浸透
「おなかに赤ちゃんがいます」 贈り物など百貨店でも販売
 電車で優先席に座りにくい。気分が悪くなった時に二日酔いと間違えられた−。妊娠初期にこんな悩みを抱える女性が、周囲にさりげなく妊娠を伝えるためのマークが広まり初めた。横浜市の女性が発案し、バッジなどをインターネットで販売して三年。典型的なマタニティーウェアを避ける働く女性からも喜ばれ、今や商品はデパートにも並ぶようになった。(横浜支部・杉戸 祐子)
 このマークは「BABY in ME」。白い円の中におなかの膨らんだ女性が描かれ、おなかには赤ちゃんを表すピンクのハート入り。
発案したのは、横浜市港区のフリーライター村松純子さん(39)七年前、同業の友人が初めて妊娠した時、周囲に言い出せないまま仕事中につわりに襲われたり、貧血を起こすのを見て「妊婦が社会で配慮を受けられるマークがあれば」と一念発起。
デザインはカンガルーやたまごも考えたが、今のものにしたのは「相手が『妊娠しているのかな?』と思っても聞きにくいし、本人が『妊娠している』と言うのもどこか恥かしい。生々しくなく、簡単に伝わるイラストにしたかったから」。

HPへの要望で商品を増やす
 村松さんは1999年夏、Tシャツにマークをプリントし、インターネットで販売を始めたが、売れ行きは鈍かった。しかしその後「取り外しのできるバッジがほしい」「シールもあるといい」など、ホームページ(HP)に寄せられた声を受けて新しい商品を増やしていくうちに、口コミなどで売れ出した。

 今年6月、評判を聞きつけた横浜高島屋(横浜市西区)が「心遣いを生み出す優しいコンセプトに賛同」(神宮順子・マタニティー衣類・用品セールスマネージャー)して店頭販売を開始。妻や同僚、嫁への贈り物用にと、買い求める客が目立ち、9月末までに750点以上が売れた。

 売り場では、働く女性らから「職場では気を使われたくない」などの理由で、体型変化の目立たないマタニティーウェアに人気が集まる。それだけに、「いざ」という時の小道具として妊娠マークが重宝されている。

 神宮さんは「妊娠の分かりにくい服装を選びつつ、必要に応じてマークでアピールする。状況に柔軟に対応する現代女性のライフスタイルの表れ」と話す。高島屋の他の店舗も取り扱っており、他の百貨店でも販売を検討している。

 この妊娠マークに、産婦人科病院も反応を示した。「新横浜母と子の病院」(横浜市港北区)は8月から、母子手帳のカバーと一緒にシールをプレゼントしている。近くの駅を病院を結ぶ送迎バスにも目立つようにステッカーを張った。鹿野繁則事務長は「日本は妊婦らへの配慮の面で遅れている。直接言葉で訴えなくても周りからいたわりを受けられるマークに共感した」と言う。
 
『不妊の女性に酷』との反応も

 妊婦マークが広がりを見せるなか、村松さんのもとには「妊婦を喜ばない人もいるのに」「不妊に苦しむ女性を傷つける」と講義のメールも舞い込む。「間違っているのか」と考え込むこともあるが、「気分の悪い時に電車で席を譲ってもらい、涙が出た」「バッジをつけることはおなかの子どもを守ること」と、多くの利用者から寄せられる賛同の声が支えた。

 村松さんはこう呼び掛ける。「赤ちゃんを抱いている母親を見れば周りは思いやる。おなかの中にいてもおなじはず。甘やかすのではなく、配慮が自然に行き交う世の中になってほしいんです」
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