BABY in MEが初めて掲載された新聞記事−2000年5月19日朝日新聞朝刊−です!
妊娠初期に配慮ほしいな
 はた目にわからぬ、このつらさ
 マタニティーマーク作った 横浜の女性ら使用呼びかけ
 男性にはなかなか理解しにくい世界ですが、おなかの目立たない妊娠初期には、つわりばかりでなく、さまざまな不安や苦労があるようです。公共の乗り物や職場で気遣ってもらえない。どういうタイミングで周囲に公表すべきか・・・。そんな問題を解決するきっかけにと、妊婦のシンボルマークを考案した人がいます。話を聞いてみました。 (山内 浩司) 
 横浜市内に住むフリーライター、村松純子さん(37)が妊娠初期の悩みを知ったのは五年ほど前、出産した友人のグチがきっかけだった。

 「通勤電車で気分が悪くなったら、二日酔いと間違われた。周りは私が吐くと思うらしくて、避けるのよ。すごい傷ついた・・・」

 村松さんがほかの友人や知人に聞いてみると「気分が悪くてもだれも席は替わってくれない」「シルバーシートに座っていたら白い目で見られた」「近くでたばこを吸われても、いちいち『妊娠しているのでやめて』とも言いにくい」といった声が相次いだ。

 おなかが大きく目立つようになれば、周囲もそれなりに気遣ってくれる。しかし、むしろ肉体的につらく、流産の危険性もある妊娠初期こそ、母体のケアが必要だ。外からでもわかるマークがあればと、デザイナーの友人らと共に昨夏、「ベイビー・イン・ミー」と名付けたシンボルマークを作った。インターネットのホームページで発表し、協力を呼びかけている。

 村松さん自身は、まだ子どもはいない。持たないと決めたわけではないが、体力的な不安と、妊娠・出産に対する社会全体の配慮の足りなさを感じる、という。

 マタニティー関連のデザインといえばかわいらしい物が多いが、できるだけシンプルにフェミニン過ぎないようにと知恵を絞った。あまり力んだデザインではなく「しゃれかな」と思わせるような軽やかさも大事にしたかったという。

 「テレビドラマでも、つわりのシーンになると『ウッ』と言って席をはずす。何か後ろめたいような雰囲気がありませんか」と村松さん。そんなマイナスのイメージも変えたかった。

 マークの入ったTシャツやトレーナーも作りネットで販売している。ステッカーも作成中で、「携帯電話やシステム手帳に張ってさりげなくアピールしてもらえれば」という。

 妊婦を特別扱いして欲しいわけではない、と村松さんは強調する。「マークをつけることについての賛否は、私の周りにもある。でも、電車のなかでもみな一様に疲れていて、他人を気遣う余裕はないようにみえる。状況を変えるきっかけになれば」

ネット上に相談サイト
 「妊娠初期は微妙な時期。どのタイミングで周囲に公表するか悩む人も多い」と話すのは、インターネットの妊娠・出産情報サイト「ベイビーコム」代表の鈴木賀世子さん。四年前にスタートし、現在会員は約六千五百人。助産婦や医師ら専門家の協力会員も四百人おり、活発な情報提供や意見交換がされている。増えるマタニティー関連のサイトの中でも代表的なひとつだ。出産、育児、ワーキングマザー、ファーザーといったテーマ別の会議の中に、昨年暮れ、妊娠前、初期の人たちを対象にした「プレマタニティー」のコーナーが生まれた。

 「安定期に入るまでは、流産のリスクもあり、身近な人にも気軽に相談しにくい感がある。匿名のネットで自由に発言できる場を設けた」という。

 少子化の進行で、自分の妊娠・出産が初めての「赤ちゃん体験」になる人が増えている、と鈴木さん。
 「妊娠に関する情報は豊富にあるが、初期の不安定な時期については意外なことに少ない。希薄になった地域、血縁に代わるものとして、ネットのコミュニティーでの情報交換は、ますます重要になるのではないでしょうか」と話している。
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